第五回EDHカード紹介:《禁忌の果樹園/Forbidden Orchard》
2015年10月4日 EDH☆はじめに
まずは、こちらの動画をご覧いただきたい。
この展開を、いったい誰が予想しただろうか。由緒あるチビドラゴン杯の決勝が、
カップラーメンにお湯を入れて待っている間に、
ウルトラマンが登場してから怪獣を倒して飛び去る間に、
Linkin Parkの名曲「Faint」を聴いている間に終わってしまうとは。
では、なぜそんな事態が起こってしまったのか。その原因を作ったカードこそが、今回紹介する《禁忌の果樹園》である。
☆どんなカード?
神河物語に収録された特殊土地。任意の色のマナを出すかわりに、対戦相手にスピリット・トークンを与えるデメリットを持った土地。From the Vault:Realmsに再録され、新規イラストが与えられている。
☆単体での運用
初期ライフが40と多いEDHにおいては、1/1のクリーチャーを数体与えようとライフが脅かされることは少ない。そのうえ、各プレイヤーには統率者というブロッカーが保証されているので、《アーカム・ダグソン》だろうが《今田家の猟犬、勇丸》だろうが《ケイ・タカハシ》だろうが、スピリット・トークンの攻撃をブロックするのは容易であるといえる。そもそも、EDHはスピリット・トークンが相手を殴り倒す前にコンボを決めて勝つことなどたやすい環境である。それゆえに、《統率の塔》《マナの合流点》などとともに、色安定のための5色土地として広く採用されている。
☆マナ基盤以外の運用方法
ところがこの《禁忌の果樹園》というカード、マナを与える以外にも、コンボパーツの一部として運用することも可能なのだ。フォビドゥンアラームでは《侵入警報》とのコンボで有色無限マナを発生させ、オース系のデッキでは相手にクリーチャーを強制的に与えることにより《ドルイドの誓い》の効果を誘発させることができる。さらに、《世界喰らいのドラゴン》と《動く死体》を用いて無限マナを発生させるゴージャーコンボにおいては、「アンタップインに条件を必要としない5色地形」として重宝されている。
それだけでなく、この《禁忌の果樹園》というカードは、防御にも使うことができる。《ドルイドの誓い》を張った相手にトークンを与えることにより、その効果の誘発を阻止することができる。また、《トレストの密偵長、エドリック》が卓内にいるときは、クリーチャーを用意できなかったプレイヤーにトークンを与えることによって、クリーチャーの攻撃=ドローを阻止することができる。
☆《禁忌の果樹園》の抱える大きな危険
ところで、冒頭で紹介した動画についてまだ触れていなかったのでここで説明しよう。
EDHの世界には、青いデッキが使える《変身》と《潮吹きの暴君》を用いた勝ち筋がある。使用する統率者は様々だが、共通の条件として、「ライブラリー内のクリーチャー・カードを《潮吹きの暴君》のみにする」ことが求められる。この動画における《黄金牙、タシグル》も、《変身》コンボを勝ち筋としたデッキだったのだ。本来はこの統率者、探査により低コストで統率者をプレイし、速いターンで《変身》の餌を確保するためにいる。ところが、動画内の《始祖ドラゴンの末裔》の使用者Sは、愚かにもその《黄金牙、タシグル》に対してスピリット・トークンを与えてしまった。その後、《Wheel of Fortune》によって《変身》を手札に引き込んだNは、わずか2ターンで勝利を手にすることができたのだ。
このように、一見便利な《禁忌の果樹園》だが、時に所有者に牙をむき襲いかかってくることもあるのだ。
☆最後に
《禁忌の果樹園》の抱えるリスクについて述べたが、《変身》を勝ち筋とする統率者の他にも、《憎悪》や《大霊堂の戦利品》や《ネクロポーテンス》によりライフを大量に消費する統率者の場合は、極まれにスピリット・トークンにライフを詰められてしまうことがあるので注意されたし。しかし、それらのリスクを含めても、EDHにおいては強力な土地であることは間違いないので、色事故に悩まされている方は是非とも採用を検討してみて欲しい。
まずは、こちらの動画をご覧いただきたい。
第ニ回 チビ・ドラゴン杯 決勝
http://www.nicovideo.jp/watch/sm25895798
この展開を、いったい誰が予想しただろうか。由緒あるチビドラゴン杯の決勝が、
カップラーメンにお湯を入れて待っている間に、
ウルトラマンが登場してから怪獣を倒して飛び去る間に、
Linkin Parkの名曲「Faint」を聴いている間に終わってしまうとは。
では、なぜそんな事態が起こってしまったのか。その原因を作ったカードこそが、今回紹介する《禁忌の果樹園》である。
☆どんなカード?
Forbidden Orchard / 禁忌の果樹園
土地
(T):あなたのマナ・プールに好きな色1色のマナ1点を加える。
あなたがマナを引き出す目的で禁忌の果樹園をタップするたび、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分のコントロール下で無色の1/1のスピリット(Spirit)・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
神河物語に収録された特殊土地。任意の色のマナを出すかわりに、対戦相手にスピリット・トークンを与えるデメリットを持った土地。From the Vault:Realmsに再録され、新規イラストが与えられている。
☆単体での運用
初期ライフが40と多いEDHにおいては、1/1のクリーチャーを数体与えようとライフが脅かされることは少ない。そのうえ、各プレイヤーには統率者というブロッカーが保証されているので、《アーカム・ダグソン》だろうが《今田家の猟犬、勇丸》だろうが《ケイ・タカハシ》だろうが、スピリット・トークンの攻撃をブロックするのは容易であるといえる。そもそも、EDHはスピリット・トークンが相手を殴り倒す前にコンボを決めて勝つことなどたやすい環境である。それゆえに、《統率の塔》《マナの合流点》などとともに、色安定のための5色土地として広く採用されている。
☆マナ基盤以外の運用方法
ところがこの《禁忌の果樹園》というカード、マナを与える以外にも、コンボパーツの一部として運用することも可能なのだ。フォビドゥンアラームでは《侵入警報》とのコンボで有色無限マナを発生させ、オース系のデッキでは相手にクリーチャーを強制的に与えることにより《ドルイドの誓い》の効果を誘発させることができる。さらに、《世界喰らいのドラゴン》と《動く死体》を用いて無限マナを発生させるゴージャーコンボにおいては、「アンタップインに条件を必要としない5色地形」として重宝されている。
それだけでなく、この《禁忌の果樹園》というカードは、防御にも使うことができる。《ドルイドの誓い》を張った相手にトークンを与えることにより、その効果の誘発を阻止することができる。また、《トレストの密偵長、エドリック》が卓内にいるときは、クリーチャーを用意できなかったプレイヤーにトークンを与えることによって、クリーチャーの攻撃=ドローを阻止することができる。
☆《禁忌の果樹園》の抱える大きな危険
ところで、冒頭で紹介した動画についてまだ触れていなかったのでここで説明しよう。
EDHの世界には、青いデッキが使える《変身》と《潮吹きの暴君》を用いた勝ち筋がある。使用する統率者は様々だが、共通の条件として、「ライブラリー内のクリーチャー・カードを《潮吹きの暴君》のみにする」ことが求められる。この動画における《黄金牙、タシグル》も、《変身》コンボを勝ち筋としたデッキだったのだ。本来はこの統率者、探査により低コストで統率者をプレイし、速いターンで《変身》の餌を確保するためにいる。ところが、動画内の《始祖ドラゴンの末裔》の使用者Sは、愚かにもその《黄金牙、タシグル》に対してスピリット・トークンを与えてしまった。その後、《Wheel of Fortune》によって《変身》を手札に引き込んだNは、わずか2ターンで勝利を手にすることができたのだ。
このように、一見便利な《禁忌の果樹園》だが、時に所有者に牙をむき襲いかかってくることもあるのだ。
☆最後に
《禁忌の果樹園》の抱えるリスクについて述べたが、《変身》を勝ち筋とする統率者の他にも、《憎悪》や《大霊堂の戦利品》や《ネクロポーテンス》によりライフを大量に消費する統率者の場合は、極まれにスピリット・トークンにライフを詰められてしまうことがあるので注意されたし。しかし、それらのリスクを含めても、EDHにおいては強力な土地であることは間違いないので、色事故に悩まされている方は是非とも採用を検討してみて欲しい。
コメント