第七回EDHカード紹介《直観》
 今回は、インスタントorソーサリーというテーマに沿って、EDHにおける《直観》について紹介しようと思う。

Intuition / 直観 (2)(青)
インスタント
あなたのライブラリーからカードを3枚探し、それらを公開する。対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはその中から1枚選ぶ。そのカードをあなたの手札に加え、残りをあなたの墓地に置く。その後あなたのライブラリーを切り直す。


☆どんなカード?
 テンペストで登場した、特殊なサーチを行うインスタント。一見すると相手に選択権があるように見えるが、同じカードを3枚見せることによって実質的に《Demonic Tutor》のような自由度の高いサーチを行うことができる。また、選ばれなかった残りの2枚は墓地に落ちるのもポイント。これを利用して当時のエクステンデッドでは《蓄積した知識》や《ゴブリンの太守スクイー》を3枚見せたり、巨大生物を3枚見せて《生ける屍》や《再活性》で釣り上げるといった使い方をされたらしい。

☆EDHにおける《直観》
 同じカードを1枚しか投入できないEDHでは、同名カードを3枚見せる使い方は当然できない(《影生まれの使徒》や基本土地をサーチする場合はその限りではないが)。《永遠の証人》や《有毒の蘇生》などと組み合わせることによって任意のカードを手札に加えることもできるが、それでは単純なサーチとして見た場合にお世辞にも効率が良いとは言えなくなってしまう。しかし、EDHにおけるこのカードの真価は、60枚構築とはまた違った、実に多種多様な形で発揮されているのだ。

☆墓地肥やしとしての《直観》
 先ほど、「《永遠の証人》や《有毒の蘇生》などと組み合わせることによって任意のカードを手札に加えることもできる」と書いたが、それは逆に、「 特定のカードとの組み合わせによって、任意のカードを墓地に送ることができる」という使い方も存在する。
 手札に《入念な研究》などのディスカード手段を用意したり、戦場に《ヴリンの神童、ジェイス》や《マーフォークの物あさり》などのルーターがあれば、《直観》によって公開された3枚のカードをすべて墓地に落とすことができる……と、ここまでは誰もが容易に想像できることだろう。しかしそれは「ディスカード手段がすでに確保できている」という前提条件があっての話だ。どうせなら、ディスカード手段も《直観》で探してきたいところだが、そんな都合の良い手段があるのだろうか。
――――なんと、あるのだ。
ここでは、筆者が長年にわたって愛用している「ゴージャーコンボ」を例に、《直観》のポテンシャルを最大限に活かした使い方をお教えしたいと思う。
(ゴージャーコンボの詳細についてはMTG Wiki(http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC)を参考にしていただきたい。EDHにおいては、統率者が《始祖ドラゴンの末裔》だった場合、有色無限マナから統率者を唱え、起動型能力を起動して《シヴのヘルカイト》や《竜英傑、ニヴ=ミゼット》に変身することによって、無限ダメージを発生させることができる。)
 ゴージャーコンボのためには、《世界喰らいのドラゴン》と他のクリーチャーが墓地にあれば良い(ループに入った時点で《世界喰らいのドラゴン》以外のクリーチャーが墓地に存在しないと、ループが止まらず引き分けになってしまう。)ので、《直観》で
《世界喰らいのドラゴン》
《シヴのヘルカイト》
《信仰なき物あさり》
を公開することによって、対戦相手にどのカードを選ばれても、《信仰なき物あさり》をフラッシュバックすることによって、最終的に3枚すべてのカードを墓地に落とすことができる(ある程度EDHに慣れている人ならば、特別な事情がない限りは《世界喰らいのドラゴン》を選ぶことだろう)。フラッシュバックコストが支払いにくいという場合は、《陰謀団式療法》や《変幻影魔》を公開することでも、支払うコストはあるが、同等の効果を得ることができる。

☆《直観》のちょっとした裏技
 最初の項目で「同じカードを1枚しか投入できないEDHでは、同名カードを3枚見せる使い方は当然できない」と言ったが、コンボパーツでなく、代用の効くカウンターや除去などであれば、同じ役割のカードを3枚公開することによって実質的なサーチとして利用することができる。例えば、《むかつき》に対してカウンターを撃ちたい時に
《払拭》
《遅延》
《白鳥の歌》
を公開すれば、相手がどれを選んでも《むかつき》を打ち消すことができる。
 と、ここでちょっとしたテクニックがある。《むかつき》は、専用デッキであれば通るだけで敗北は必至であり、他のプレイヤーとしても絶対に止めなければならない呪文である。そこで、《むかつき》のコントローラーでないプレイヤー(カウンターが撃てないプレイヤーを対象に取れるとなおよい)を対象に《直観》をプレイし、
《払拭》
《世界喰らいのドラゴン》
《シヴのヘルカイト》
を公開してみよう。すると、「 あなたはここで《払拭》を選ばないとあの《むかつき》が止まらずゲームが終わってしまいますよ」という一択しかない選択肢を迫ることができ、(そのプレイヤーが《むかつき》への対抗策を持たず、対戦を続けようという意思があるのなら )カウンターを確保すると同時に《世界喰らいのドラゴン》《シヴのヘルカイト》を墓地に送ることができる。

☆おわりに
 今回は軽く2つの使い道について紹介したが、サーチという自由度の高いカードである以上、(筆者が思いつかなかったものも含めて)他の使い道も数多く存在すると思われる。今回のゴージャーコンボのように、特定のコンボでしか見られない使い方も存在するので、もし「世の中にはこんな《直観》の使い方もあるんですよ」というものがありましたら、コメントにてお願い致します。

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