○はじめに
 MTGの話は1mmたりとも出てこないぜ!「俺は紙しかやらねえぜ!」という奴は家に帰ってママのミルクでも飲んでな!

○背景
 知り合いならよーくわかると思うが、俺は格闘ゲームが大好きだ。3rdとメルブラACのVer.Bから始めて8年、今はストVやGGXrdRやP4U2などの最先端の格闘ゲームをやり続けている。これがなかなかやめられなくて友人にもよく勧めているのだが、決まって返事はこれだ。

「いや、俺格闘ゲーム苦手だし……」

ちょっと待て。なぜやってもいないのに苦手ってわかる?たった数回触っただけで奥底まで理解しきれるゲームなんて○×ゲームくらいのものだぞ。とはいうものの、何が苦手意識を持たせているのかはこんだけ格ゲーやってればよーくわかる。というわけで、格ゲーが忌避される理由とそれは誤解を含むかそうでないかについて書き連ねていく。

○「反射神経」

「俺反応あまり良くないし……」

 一番言われるのがコレ。格ゲーは反射神経の良い奴が勝つ。上級者は小足見てから昇龍撃ってくる。そう思っている人が多いこと多いこと。
 俺の意見としては、反応良いと得することもあるけど、強さを支える優先度としては3番にも来ないレベルである。中段を立つ、当て投げ(小技を1発刻んでから投げ、という連携。初心者殺し連携の定番)を回避する、足払いを刺し返す……これらを全部反射神経だけでやってるプレイヤーはまずいない。人間はそんなに器用じゃない。
 じゃあなんで上級者は反応が良いように見えるのかというと、反射神経はそこまで重大でなくて、意識配分の違いが大半なのだ。
 例えば、野球のボールがあなたの後頭部を目掛けて飛んでくるとする。大した速度でなくても、当たる直前で「危なーい!!」って叫ばれても回避しようがない。振り向くことすらままならないだろう。そもそも「ボールが飛んでくる」ことすら知らなかったのだから。しかしあなたは、友人とのキャッチボールなら、同じ速度で飛んできたボールでもキャッチできるはずだ。それが「意識配分」の違いだ。
 話を戻そう。中段だって、初めて見る中段を見てから立つ人間はそうそういない。プロゲーマーであっても、そんな人間は世界に数人いるか怪しいレベルだ。ところがそこに「このモーションは中段」「相手のキャラ的にはここで中段を撃つと強い」「相手の性格的にそろそろ中段が来る」という意識が加わると、途端にガード成功率は上がる。ジャンプを対空で落とすのも、足払いで刺し返すのも、投げを投げ抜けするのも全部同じ。大事なのは意識配分であって、そこにわずかに付与されるボーナスポイントが「反射神経」なのだ。

○「コンボ」

「コンボ覚えるの大変だし…」

 これに関しては、申し訳ないが「ゲームを選んでくれ」としかいえない。残念ながら、ブレイブルーのコンボが簡単であるとは俺は絶対に言えない。「最初はテキトーに押してもつながるから大丈夫!」とは言うが、壁にぶち当たるのがあまりに早すぎる。コンボ動画を穴があくほど見つめても、「微ダッシュ○○」「低空ダッシュ○○」「ディレイ○○」「目押し○○」はそうそう安定するものじゃない。俺だってよくミスる。プロだってたまにミスる。そしてそれが基礎コンボから少し進むだけですぐ要求される。最近は先行入力のシステムによってある程度緩和されてはきたが、それでもきついものはきつい。コンボが簡単なゲームを紹介することでせめてもの救いとなれば嬉しい。
①ストリートファイターV
 ぶっちぎりで一番簡単。オンラインを前提としたゲームだからなのか、ついに先行入力が実装された。スマホの画面でも1行で済むレベルのコンボばかりで本当に簡単。スト4は目押しとセビキャンのせいで無駄にコンボが無駄に難しかったが、このゲームは誰に聞いてもコンボが難しいと言う人間はいないだろう。
②P4U2
 「アークゲーじゃねえか!難しいに決まってんだろ!!」と思ったそこのあなた。違うんですよ。P4U2はなんとA連打だけでコンボが出せるんです!UNIや電撃fcにも一応そんな感じのシステムはあった気がするけど、単なる初心者救済システムではなく、P4U2のA連打コンボはなんと「上級者でも最後までお世話になる」んです。問題は人口が少ないところだが…

○「読み合い」

「読み合いとか難しいし…」

 これに関しては、実は古参プレイヤーの中に意図せず悪評を広めている人がいる。彼らはよく若手に対して「読み合いをしろ」「考えて動け」と言ってくる。とは言っても、いきなりそんなこと言われても何をどう読み合えばいいのかわからないはずだ。
 例えば、ストリートファイターにおいて、一生その場で足払いしかしないリュウがいるとする。こいつを自分のリュウで倒すにはどうすればいいか。これならみんなわかるだろう。「足払いの範囲の外から波動拳を撃つ」。これだけで勝てる。じゃあ今度は「波動拳を2発食らったらジャンプで飛び込んでくる」というアルゴリズムが追加されたらどうか。今度も簡単。「3発目の波動拳を撃たずに待って、昇竜拳で落とす」だ。…こんな簡単な行動のことを彼らは「読み合い」という高尚な名前で呼んでいるだけなのだ。最初は「相手の目の前の行動に勝つ行動をする」だけでいい。一回ジャンケンに勝つと「いま きみがだしたわざに かちにくるよ !」とナビゲートしてくれる甲虫王者ムシキングと根本は同じなのだ。「相手はカブトムシじゃなくて人間なんだから、そんな簡単にはいかないだろ」?最初はいくんだな、これが。これを見てくれている人はマジックプレイヤーばかりだろうからあえて言うけど、マジックの読み合いのほうが100万倍難しい。格ゲーの初心者帯の読み合いなんてのは、「2/2に対して2/3でブロックすれば一方的に勝つ」くらいのレベルだ。だから、恐れずにチャレンジしてみて欲しい。

○最後に
 あまり長いとアレなのでここで〆とするが、何が言いたいかというと「格ゲーは世間が言うほど難しいものじゃない」ということ。これに尽きる。わからないことがあったらコメントで聞いてください。質問に答える形式のほうが色々語れる自信があるので…。

コメント

かっこかり
2017年3月23日22:54

個人的に格ゲー苦手な人の一番の理由は、「手が早く正確に動かせない」だと思う。
友達で格ゲー敬遠する理由だと、これが多い印象。

ダッシュ出来ない、昇竜出せない、ガードのつもりがバックジャンプ、思い通りキャラが動かないからストレス溜まる、苦手意識持つ。

かくいう俺もコマンドの早さ、正確さにはさっぱり自信がなくて格ゲーには苦手意識ある。青リロのロボカイの立HSフォースロマキャンとか、正確さ以前に追いつかなかったぞ。

石像
2017年3月24日0:24

操作に関しては、現代の格ゲーではだいぶ緩和されてて、だいぶガバガバなコマンド入力でもちゃんと昇竜出てくれたりするんですが、それでも厳しいんですかね……
そのへんは本当はアケコンで、欲をいえばゲーセンの筐体でやって欲しいところなんですよねー……コントローラーで全部やろうとするのはきついと思います。
あと青リロは厳しすぎです。イノのケミ青キャンとか現代の格ゲーじゃ絶対認められないレベルの難しさです。

Hグチ商会
2017年3月26日1:26

本文に全く同意です。誘うと決まって本文中の台詞で断られます。みんな格ゲーやったこともないのに難しいって決めつけすぎですね。
楽しく対戦するにはmtgよりも初心者向けだと思うんですけどね。

石像
2017年3月26日2:01

最近のゲーム業界自体が「カンタン操作」「誰でもすぐにできる」「初心者でも勝てるように底を浅くしたり運ゲー要素を強めたりする」という方向に進んでいるので、その全てに反旗を翻す格ゲーは忌避されてしまうものなんでしょうかね……マジックプレイヤーに限った話をすると、「土地タップして呪文のキャストを宣言するのに制限時間が0.5秒しかない」っていう感じに見えなくもない……?

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